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Premium Marché 特選素材 2月は「柑橘」 Premium Marché 特選素材 2月は「柑橘」
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Premium Marché 特選素材

2月は「柑橘」

いよかん、ポンカン、せとか、はるか、文旦、清見etc. 2月から3月にかけて、柑橘類は毎週のように異なる品種が登場する出荷ラッシュの季節を迎えます。その丸くて愛らしい形、フレッシュな香り、たっぷりと蓄えられたみずみずしい果汁で、今年も私たちを楽しませてくれるでしょう。
2月のプレミアムマルシェが注目したのは、愛媛で育つ柑橘類と、柑橘を愛してやまない方たち。抜群の剪定技術で良質なみかんを育てる「梅村農園」、みかんを中心にして人と町と自然をつなぐ「無茶々園」、宇和島産の柑橘類が勢ぞろいする「宇和島青果市場」を訪れました。

みかんを中心にして人と町と自然をつなぐ「無茶々園」

全国から視察が来る農家グループ「無茶々園」

全国から視察が来る農家グループ「無茶々園」

みかんの有機栽培に取り組む若手農業後継者グループとして、1974年に立ち上がった「無茶々園」。40年以上もの時を重ね、愛媛県西予市明浜町で一緒に取り組む生産者は80軒以上、栽培面積は100ヘクタールを超える規模に成長しました。2013年には福祉事業の立ち上げ、2016年には事務所を廃校となった旧狩江小学校内に移転するなど、農業の枠を超え地域に根付いた活動を行っています。

みかんづくりに最適な「3つの太陽」

みかんづくりに最適な「3つの太陽」

無茶々園があるのは、愛媛県西予市の宇和海に面した明浜町。ここには、みかんづくりに最適な「3つの太陽」が揃っています。1つ目は段々畑のおかげで木にまんべんなく当たるお天道様の光、2つ目は海からの照り返し、そして3つ目は白い石灰岩でできた石垣からの反射光です。

段々畑は、食糧難の時代に芋や麦を育てる中、少しでも農地を広く使うために先人たちが自分たちで石灰岩を積み上げて作り上げたもの。戦後、愛媛県が推奨するみかんへと切り替えますが、県内で柑橘農家が増えすぎてしまったため、自分たちでお金を稼ぐためにどうすればいいかと考えた末、有機農業を始めることにしたのだとか。

人にも自然にも無理のない栽培方針

人にも自然にも無理のない栽培方針

ここ無茶々園では、80軒以上の農家がみかんの有機栽培に取り組んでいます。有機栽培にすることで見た目は多少悪くなってはしまいますが、外見より味の良さを選んでもらえる一般の消費者や生協、自然食品店での取り扱いが年々増えています。

人にも自然にも無理のない栽培方針

できるだけ自然のまま育てるのが理想ですが、病害虫の発生などがあり、止むを得ず農薬を使用することも。その際は、総会で決められた“無茶々園の栽培方針”に沿った農薬のみを使うことが決められています。
※日本農林規格(JAS)の有機栽培で使用が認められるものでも、無茶々園で使ってよいものはさらに絞り込まれています。
※愛媛県の一般的な柑橘栽培では農薬の使用が18回までは指針とされていますが、無茶々園では3回、多くても5回ほどしか使用しません。

みかんを中心にして人と町をつなぐ役割に

みかんを中心にして人と町をつなぐ役割に

柑橘類の生産管理や販売、営業、事務作業などを行うのが、株式会社地域法人無茶々園です。廃校となった旧狩江小学校を活用し、黒板やランドセル入れをそのまま事務所の備品として使うなど、ユニークな経営スタイルが世の注目を集めています。

ここでは注文を受け付けたり、各生産者さんよりインターネット経由で送られる作業日誌や直接問い合わせるなどの方法で情報収集し、柑橘の生産管理を行ったりする作業が行われています。「実は、事務局のスタッフの8割は、無茶々園の活動に惹かれて県外から明浜町にやってきたんです」と話してくれたのは、販売担当の岩下紗矢香さん(彼女も鹿児島出身だそう)。

ユニークな活動は他にもたくさんあります。1999年に設立された「ファーマーズユニオン天歩塾」では、新規就農希望者や明浜町へのIターン希望者のために研修と農場運営を実施。「15年以上前から大々的に“農業研修やっています!”とPRしている農家はなかったですよね」と話す岩下さん。実際に、滋賀県から新規就農者として明浜へやってきて独立している方もいらっしゃるのだとか。最近では、ベトナムやフィリピンからの外国人実習生も積極的に受け入れています。このように、全く地縁がなかった人をも温かく受け入れてくれる明浜町の雰囲気に惹かれ、新しい人材が新たに根付き始めています。

山と海とはもっと仲良くやっていくべき

山と海とはもっと仲良くやっていくべき

宇和海に面し、山と海が密接に繋がる明浜町。かつて無意識に農薬を使ってしまっていた時代は、雨が降ると農薬が海に流れ落ち、その影響でプランクトンが減少してしまったこともあるのだとか。その後無茶々園の活動が始まり、できるだけ自然のまま農薬を使わない栽培方針に切り替えてからは海の状態が良くなり、蛸がたくさんとれるような生態系へと変わったのだそう。

「山と海は繋がっているから、もっと協力しあっていかなければならない」と気づいた無茶々園では、みかんの有機栽培だけではなく、山づくり・海づくりを通して地域の価値がさらに高まるよう、合成洗剤の使用を控えるなどの生活改善にも取り組んでいます。

コスメをきっかけにして若い人にも無茶々園を広めたい

コスメをきっかけにして若い人にも無茶々園を広めたい

無茶々園では、活動を長く続けていくために若い世代の新しい価値観を加えて何か新しいことをはじめたいと、柑橘の果皮から丁寧に抽出した精油を使ったオリジナルコスメの販売もスタート。きっかけは、「みかんの皮を使ってコスメも作れるんじゃない?」という事務局の男性スタッフの奥さまのアイデアなのだそう。

オーガニックコスメに特化した化粧品製造会社を探して交渉し、柑橘の花の蜜を集めたはちみつや真珠貝からとれるパールシウムなどの原料も使って商品を次々と開発。「yaetoco」ブランドとして販売を始めると、香りの良さと安心安全な成分、そしておしゃれなパッケージがバイヤーの目に留まり、大手雑貨店やセレクトショップでの取り扱いも始まりました。最近では、「yaetoco」の商品ラベルを見て無茶々園のことを知ってくれる若い女性も増えているのだとか。

全国の企業・自治体が次々と視察に訪れる無茶々園。そのきっかけは廃校を利用するユニークな経営スタイルであったり、Iターンを積極的に受け入れる地域の懐の深さであったりとさまざまですが、その全てに明浜のみかんを知ってほしい、有機栽培のおいしさを知ってほしいという想いが込められています。ぜひあなたも、無茶々園で育てられた極上のみかんや加工食品の数々を味わってみてください。

「無茶々園」の柑橘はプレマル市場で取り扱う予定です。また、レストラン「RISTORANTE con fuoco」でもお召し上がりいただけます。
※天候や栽培状況などにより入荷しない場合もあります。予めご了承くださいませ。

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